着物の着付けで正しいのは左前、右前どっちだっけ?と悩んでしまうことありますよね。
着物を着る機会が減り、着物や浴衣の着方が、あやふやになる人も多くなっています。
今回は、
- 着物の着付けの左前、右前について
- 着物と浴衣の着付けは違う?
- 着物の着付け、男性は左前が正しいの?
- 着物のスマホ自撮りの注意点
をまとめました。
着物の着付けの左前、右前とは
「左前」の意味をまず調べてみました。
ひだり‐まえ【左前】
相手から見て左の衽(おくみ)を上にして衣服を着ること。
普通の着方と反対で、死者の装束に用いる。
ただし、女子の洋服類は左前に仕立てる。
簡単に言うと…
「相手から見て、左の襟(見頃)が上に重なってる状態」
●見頃(みごろ)とは、着物の前に重ねる布
●衽(おくみ)とは、左右の前見頃に縫い付けてある、細長い布(襟)
「相手から見て左が上」です。
自分からみたら(上から見たら)「左見頃が上」になります。
なぜ着物は「左前」で着てはいけないの?
「左前に着せるのは、死に装束である」「死人前」と言われ、
縁起の悪いイメージがあるので良くないと言われています。
・生きてる方と亡くなった方を、区別をするため。
・この世とあの世の区別するために「逆さ事」という考えがあるため。
・お釈迦様が亡くなった時に、左前で着ていたため。
この3つの説が、昔からの言い伝えになっています。
「右前」になった理由としては、
・奈良時代、庶民は仕事のしやすい着方になった
・奈良時代に交流のあった中国の唐の着方をまねて決まった
という説があるようです。
「左前」にならない、簡単な覚え方
正しく着るのは右前!と分かっていても、いざ着るとなると
「どっちだっけ?」になる人も多いはず。
間違えずに簡単に覚えられる方法を3つ、ご紹介します。
一番わかりやすい、覚えやすい方法だと思います。
右手が懐にスムーズに入れられる様に、着ていれば間違いないです。
これは、左右の判断がとっさに付きにくい方、ご病気で左右の判断が難しい方に、覚えやすい方法。
鏡を見ながら自分で着付ける時、分かりやすい方法だとおもいます。
華やかな柄がある着物は、それを見せる様にしつらえてあるので、それが外側(上)にくるように着ましょう。
七五三では子供に着物を着せたり家族写真を撮る人が多いですよね。
七五三の家族写真、どこに飾っていますか?
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着物と浴衣、着付けは違う?
和装なので、着物と同じ「右前」で着るのが正解です
夏祭りや花火などのイベントで浴衣を着る、と言うイメージが強いですが、
浴衣とは、夏の夕方から夜限定の着物です。
着物の着付け、男性は左前が正しいの?
和装は男女関係なく、「右前」が正解です
洋服だと、男性ものはボタンが左についていますよね。
これは西洋の風習がそのまま残っているためと言われています。
男性は洋服と同じ「左前」だと勘違いしないようにしましょう。
和装は男女関係なく「左の襟が上」が正しい着付けです。
着物の着付け、スマホ自撮りの注意点
スマホアプリでは、自撮りする時左右反転機能によって、正しく着てても反転で映ってしまいます。
これも現代の「スマホあるある・着物あるある」なんですね。
SNSで「えりが反対になっている」「左前になってる」と言われてしまうかもしれません。
気にする人は、誰に撮って貰う、自撮り反転機能をオフにする、「反転してます」と一言書いておくと良いでしょう。
SNSで着付けている動画を見て、反転しているのを忘れてお手本にしないように注意して下さいね。
まとめ
以上、着物の着付けの左前右前についてまとめました。
- 「左前」にしてしまうのは、縁起が悪い
- 「襟元がyの字に見える」「右手が簡単に懐に入る」「右手に持った方から合わせる」ようにする
- 着物も浴衣も、男性も女性も、和装の時は「左前」ではなく「右前」にする
覚え方、参考にしてみてくださいね。